2000/10/28
[CLIE0035] Palmware探索の旅 〜 ランチャー 〜

 最近ネットでPalmwareを起動するためのランチャーが熱い。Palm de あくしゅ!さんなどはForumで「ランチャーは何を使ってますか?」というテーマでやっているし、新作のPalmwareも目白押しだ。ということで今回のPalmware探索の旅は、ランチャーで決まり。ちょっと語りすぎてすげえ長くなってしまったので、ひまなときにでも読んでちょーだい。

 さて、人はなぜ標準以外のランチャーをインストールするのか。標準ランチャーで物足りないのか。理由は2つある。「使いにくい」と思ってしまうこと、「起動できないPalmwareがある」ことだ。前者は好みの問題だ。標準でも「必要なときに必要なものが起動できること」という機能は充分満たす。ここに、「さくっと」とか「楽しく」とかの形容詞つけることを求めるかどうかの違いなのだ。そして、後者は、Palmware探索の旅をしていくうちに必ず通過する問題だ。DAと呼ばれる、他のPalmware起動中でも呼び出せて用事が済んだらまたもとのPalmwareの画面に戻れるものがあるが、それは標準ランチャーでは起動できない。

 あれこれいろいろいじっていると、ランチャーにはいくつかの操作の系統があることに気づく。

  1. 画面タップ起動系
  2. シルクスクリーン起動系
  3. ハードボタン起動系
  4. Jogダイヤル起動系
  5. リスト選択系
  6. アイコン選択系

基本は1から4で、5、6は他の操作の組み合わせが前提となる。CLIEの標準ランチャーなどは、1で6が基本。3は良く使うものを登録。4でJogを押せば5がでて選択できる、といった具合。

 さて、まさぞうのランチャー探求だが、まずは、どうして標準ランチャーでは満足できなかったのかを解明しよう。

 最初は標準設定で操作してみた。アイコン大の状態ですでに1画面に収まりきれない。無意識にJogをまわす。リストがポップアップしてでる。アルファベット順、漢字コード順でリストがソートされているので、漢字のものは下の方だ。Jogをまわす。あれ?上方向には回らない。上までいくとループしてリストの下からカーソルが出てくるというようになっていない。うーむ。直感と操作が結びつかない。きっとこの操作をするたびにストレスがたまるんだろうなあ、と思ったら標準のJogによる起動は断念。同時にリスト選択系というのは使いづらいというトラウマができてしまった。
 画面タップ系操作に切り替える。しかし、どんどん新しいPalmwareをインストールしていくうちに1画面に収まらなくなってくる。カテゴリをわけて、さらにアイコンを小さくする。アイコンを小さくすると、指でタップするのはわざがいる。どうしても違うPalmwareが起動されることが発生する。
 アイコン大に戻す。スクロールバーが出ないように1画面に収まるぐらいにカテゴリを細かくわける。しかし、必要以上にカテゴリ切り替えの操作が増えてしまった。さらに気になることには、いつも「すべて」という大量のアイコンが並ぶカテゴリを経由していかなくてはいけない。この時点で標準ランチャーをあきらめ、探索の旅にでかける。

 そこで出会ったのが、Addyさん作のRonDoというランチャー。Jogダイヤルでくるくるアイコンをまわして、Jog押しで選択。上下キーを使うことによりCLIE以外のPalm機でもできるように工夫されている。最初リリースされたときは面白そうだな程度だったのだが、MLなどでみんなが要望を出しているうちにどんどん成長し、今ではすっかりぞっこんラブラブというぐらい惚れ込んでしまった。まさぞう的に何がいいのか。

  1. 操作が直感的かつ楽しい。くるくる回して、ピッで選択。
  2. シルクスクリーンのホームボタンで立ち上がる。
  3. カテゴリ分けができる。
  4. さらに「すべて」にあたるカテゴリをスキップすることができる。必要に応じて別操作で呼び出すことができる。
  5. 最近起動したものを配列の先頭にもってこれる。
  6. 1度に4つのアイコンしか表示せず、脳みそ使わずに選択できる。
  7. これだけいいことありまくりでなんとフリーウェア!

決定打となったのはストレスを完全に消してくれた4の項目だが、惚れたのは6の項目。これと対照的なのはトラウマになっっちゃったリスト形式の選択。特に文字リストはもうごちそうさまという感じ。リストだと一気にどばっと表示されて、「うわ、この中から選ぶのか。えーっとどれ選ぶんだっけ?・・・つーか俺何しようとしたんだっけ?」と鳥頭が大爆発してしまう(笑)。あばうと主義で右脳バリバリのまさぞうには非常に扱いにくい。
 アイコンだとパターン認識で選択できる。さらにRonDoの場合スクロールバーというこれまたストレスの元がない。スクロールバーがでるということは、「まだまだ先がありますよ」という警告だし、バーのスタイダーの太さが細い場合なんて、「その道のりは遠いぞ。心してかかれ!」という絶望のメッセージ(すげえオーバー)だし。
 RonDoはハードボタンの数と同じ数の4つのアイコンしか表示しない。この少なさがいい。ターゲットPalwamreがその中になければ脳みそ使わずに鼻歌でも歌いながらくるくるを続ける。そして、アイコンによるパターン認識で意中のPalmwareが発見されたら、ピッで起動。カテゴリ選択もくるくる、ピッ。俺の人生もくるくる、ビッって感じか(笑)。

 さて、すばらしいユーザインタフェースに楽しさ倍増ぞっこんべた惚れのRonDoなのだが、弱点は「DAが起動できない」ことと、「実はそんなに起動は早くならない」ということだ。前者は制御を切り替えてしまう起動アプリの宿命ゆえ、どんなに作者のAddyさんに「お願い!すりすり」してもRonDo自体に実装されることはないだろう。よってさらに別のDAランチャーの併用が必要になる。後者はケースタイプが「早撃ちガンマン」のまさぞうにとって致命的だ。楽しさと早撃ちは両立しないのか。

 といろいろと考えているうちに、「早撃ちしたくなるPalmware」と「遅撃ちでもいいPalwamre」に分かれることが判明した。前者の条件は、

  • 即時記録が要求される。
  • 即時参照が要求される。
  • 頻繁に使うケースが訪れる。

ということだ。この観点で最適な起動手段は、「ハードキー」だ。このあたりもPalm機の設計思想のすばらしさがうかがえる。しかし、ハードキーは4つしかないのよ。それに対して上記の条件で起動したいPalmwareはもっとあるあるあーる。

 世の中には同じように考える人がいるもんだ。押してだめなら引いてみろ(キーはひけないって!)ごとく、回数をたたく、長押しする、組み合わせるといった道があったのだ!ということで、いくつかのランチャーをなめまわし、ついでにDA起動の問題も一気に解決しちゃおうと見つけ出したPalmwareがTealLaunchなのであった。

 このTealLaunch。Hackソフトという、OSのお仕事の途中をちょっと横取りして機能拡張する類のもので、システム安定性の意味で初心者にはちょっと敬遠しちゃうPalmwareなのだが、それさえ気にしなければできることが実に多彩。操作はハードキーの単純押し、長押し、組み合わせ。シルクスクリーンでのキー単純押し、長押し、キーからキーへの移動、キーからGraffitiエリアへの移動。そしてそれによってできるアクションは、アプリ起動、DA起動、カット&ペースト、HotSync、バックライト、電源OFF、ロック、スクリーンキャプチャ(TealPaint必要)、ええい、全部もってけ、大安売りだあ〜でもシェアウェアだけどねという感じ。これだけ色々できるとどこに何を割り当てるかは悩みどころだ。

 で、いきついたのが連想記憶。メモと手書きメモ。ToDoの結果としての支払い管理。DA起動して初期表示される位置の側のシルクキーにするとか。まあいくつかのごり押しはあるが、以下のようなPRDに落ち着いた。

 TealLaunchで起動するものはRonDoのカテゴリからは消した。これはRonDoでより気持ちよく、くるくるピッするためのである。
 さらにPRD山田さん作の「PowerJog」も現れているが、これはまさぞうトラウマのリスト形式ということで起動には使っておらず、もっぱら、アプリのJog操作のために落ち着いている。ちなみにこれはDAランチャー機能もついており、新規導入のDAを試すときはこのDAアンチャー機能を使っている。リスト形式が気にならない人ならこれだけでも用が足りる秀作だ。現在ベータテスト中で、製品化されるらしい。

 以上、くるくるの楽しさと早撃ちが2つのPalmwareを使うことで両立した。早撃ちエンターティナーガンマンの誕生だ。ヨロレイホー(意味不明)。これで日夜ストレスなく必要なPalmwareを起動する環境が完成した。

 ここまでで、ランチャーの旅は完結か!と思いきや、CLIEならではのギミックが残されていた。なぬー!それは、メモリスティックの挿入によって起動される仕組みだ。これについては次回以降また。

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