2001/12/28
[BUTU0034] おたくゾーン大移動 その1


  我が家のリビングにはおたくゾーンがあった。おたくゾーンとはいわゆるパソコンを中心としたおたくグッズが集約された一角である。おたく旦那のいる家庭では、おおよそ別の部屋に隔離されるのが通常であるが、まさぞうの場合は引きこもるのは夫婦の会話を少なくする要因だとして、リビングにおたくゾーンを置くことを主張していたのであった。
 しかしながら、おたくゾーンというのは一般的に汚い。とくに秋葉原に通っているような人のおたくゾーンはこまごまとしたものがごちゃごちゃとしていて、実に汚い。まあ、化学的(食べ物の残りかすなど)に汚いわけではなく、物理的に汚いだけなのだが、そんなことは問題ではない。問題は際限がないということだ。何度片付けてもすぐに散らかる。あとは、機器に必要な配線があるが、これが、わかめの養殖のように、だらりとたれだがっているのもすざまじいものがある。よくうちではリビングで宴会をやるのだが、みんなが集う場所にこのような汚い風貌は似合わない。たまに参上する親からも「汚いねえ」と言われ続けたのであった。

 理由は格納場所がないことだとわかっている。しかし格納にはラックなどが必要となり、そうなるとリビングが狭くなる。実際、最初の計画よりも1つラックが増えてしまったのだが、それでも格納できないぐらいの量になってしまったのだ。

 もはや、甘えは許されない。せっかくきれいな家にこのようなカオスな空間があることはいろいろな意味でストレスになる。相方もいままで、よくがまんしてくれたものである。大感謝である。そして趣味としての大部分を占めるおたくを継続する意味でも抜本的な対策をするしかない。

 作戦は単純だ。「臭い物には蓋をしろ」戦法である。この場合、別に臭くはないので「きたないものには蓋をしてみえなくしてしまえ」ということになるが。

 おたくゾーンを現在倉庫部屋となっている部屋に移動する。この倉庫部屋も問題があり、足の踏み場がないほどにものが散乱している。一見するとこの倉庫部屋にこれ以上ものを入れるのは不可能に思える。が、よくみると不要なものもあり、それを捨てることと、本棚などをリビングにもっていくことでそれなりの敷地があく。まさに、パズルの組み換えといえよう。そして、着目すべきは、空間で捕らえるということである。棚などを活用して、まだ開いている 天井までの空間を立体的に使うことで物を配置する。

 本当にできるのか?これらの大量のものが収まるのだろうか?という不安もないわけではない。しかし、やるしかないのだ。はいらないときは思い切って捨てるという動作も行わなければならないだろう。

 まず、本棚に収まる漫画を移動し、本棚を移動し、おたくゾーンの配線をはずし、おたくグッズを移動し、机を移動し・・・など、15パズルのように、家全体の空間を使いながら、ちょっとずづつ、極めて大量のものを移動していった。年末はまさに「大大大掃除」となった。まる3日かかって、組み換えは完了した。

 結果としては何とか収まった。この大偉業(オーバー!)の結果、きれいで広いリビングが生まれた。そしていつでも蓋ができるおたくルームが生まれた。いやー、広いリビングはいいねえ。

 部屋に閉じこもってしまいって会話がなくなることを懸念してPCをリビングに置いていたのだが、いまやLOOXがあるので、LOOXをリビングで使えば、普段は一緒の時間をすごせることになる。ビデオ編集など特定の用途でおたくルームにいけばいいのだ。

 なんだ、すべてがうまくいったじゃねーか。しかし、ここまでくるには、実はおたく的には様々な実践があったのであった。それは別のコラムにて。

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