2001/01/13(過去のコラムを再編)
[BUTU0017] ポータブルMP3プレーヤー Hyper-Hydeを評価する

■ポータブルプレイヤー所有の歴史

WALKMANの衝撃的デビュー以来、外でひとりのときに音楽を聞くことは生活の一環になったといえよう。電車の中でチャカチャカと大音量のあまり人に迷惑をかけまくるという弊害もあるが、適切に使えばこれほど暇つぶしのできるグッズはない。またよく運動選手が競技の前にポータブル音楽プレイヤーを使うように、精神をリラックスするにも役に立つ。

まさぞうのポータブル音楽プレイヤーの歴史は高校生のときだ。おふくろの田舎のおばちゃんにAIWA奴をもらったのが最初。これはAUTO REVERSEにFMラジオまでついて録音までできる、画期的な奴だった。当時はFMエアチェックに凝っていて洋楽、邦楽を問わずよく聞いたものだった。

次に買ったのは、テープケース大の大きさのSANYOの録音再生プレイヤー。これもFM、AM、TVまでついている奴だった。バンドをやっていたので、録音できることは必須で、ついでにラジオも聞きたかったので機能てんこ盛りの奴に夢中だった。

とうとうテープでは最小のところまでいってしまった。これ以上はどうやったって小さくならない。と、そこに彗星のように現れたのが、MD。テープに比べてディスクはさらに小さく、そしてランダムアクセスや曲順の入れ替えなんかもできた。あっという間にとびつく。最初に買ったのはSONYのMZ-R3。MDに録音する手段がなかったので、録音再生機を買った。しかし、これは前のテープの奴より二周りほど大きかった。

最小最軽量の想いはまだつづく。今度はKENWOODの再生用MD、DMC-F3を買う。世の中ではこのあともまだまだ小さくなってついにはMDジャケットサイズになってしまった。再生時間は2桁台を記録。もうこれ以上の技術革新はないだろう。そう思った矢先だった。

MP3などの音楽圧縮技術によって音楽をメモリに記録して聴く。通称ソリッドオーディオと呼ばれるこの音楽再生システムが登場した。


■まさぞうにとってのソリッドオーディオの存在意義

ソリッドオーディオで音楽を聴くときの手順は、MP3圧縮ソフトでパソコンを使ってCDや他の音楽ソースから音楽をクリップしMP3ファイルを作成。それをプレーヤーにダウンロードして使うというようなものだ。こんな手の込んだことをして、メモリ容量からMDよりも記録時間が少ない。しかも交換可能なメモリはMD媒体に比べるとベラボウに高い。とても複数枚所有するなんてできない。一見すると物欲フラグがゼロの製品であるが、いくつかのソリッドオーディオによって物欲の炎がメラメラと燃え上がってきた。そのひとつがまさぞうの選んだHyperHideである。

初期のソリッドオーディオはテープ大の筐体を持つものだった。ところがHyperHideを初めとする製品はまさぞうのライフワーク(なのか?)である最小最軽量伝説をさらに推進した。30gを切る重さ。いや、軽さといった方がいいだろう。ジャケット入りのMDよりも軽いこの重量は持っていることを忘れるぐらいである。初めて店頭で製品を持ったときの衝撃はいまでも忘れない。


■HyperHideのすばらしさ

さて、他にも軽いソリッドオーディオがあったのだが、物欲パートナーになったHyperHideの決め手になった条件をあげてみよう。

  1. とにかく軽い(電池抜き27g)
  2. ボイスメモができる
  3. メディア交換ができる(マルチメディアカード)
  4. 他と比べるとそれなりに安い(¥19800、実売¥17800ぐらい?)
  5. 首から下げるためのストラップと、ベルトにつけるためのクリップなど多彩な装着手段をもっている
  6. HyperHideがマルチメディアのリーダーライターとなり、PCからのダウンロードはWindowsのファイルコピー動作と一緒

とくに2.を満たした軽量のものはこれしかなかった。そして6.がいい。他のソリッドオーディオ、特にSONYなどは著作権の保護を守るため、PCからソリッドプレーヤーへの転送にがちがちの制限をかけている。転送したものは戻すという動作をしないとファイルが使えなくなるといったユーザにとってはよけいな操作を強いるのである。これはいただけない。著作権を守るのはメーカーとして当然のやり方であるが、ユーザの利便性を考慮した他の方式を考えて欲しいものである。


■さて、使ってみると・・・

さて、物欲急上昇で購入したHyperHideであるが、使ってみて以下のことに気が付いた。

  1. 組みあわせキーによる操作を忘れちゃうのよん
  2. 付属のパラレルケーブルでは転送が遅い遅い遅ーーーい!!
  3. 32MBではちょっとしか入らない。
  4. 運動での利用には最適。
  5. ソフトを作れば「毎朝ランダムジュークボックス」になる

「1.組みあわせキーによる操作を忘れちゃうのよん」だが、HyperHideは少ないキーを組合せて多くの機能操作を提供している。これが複雑で覚えようとしても忘れてしまう。そこで、よく使う操作をネームランドで記述し、HyperHide本体にペタっと貼ることにした。これで解決。

「2.付属のパラレルケーブルでは転送が遅い」は致命的だ。メモリが高いためダウンロードがかかせないプレーヤーにとって、それが苦痛になるようでは使わなくなる。事実、朝の忙しいときに何十分も待たされるので持ち運ぶのを一時やめてしまった。ということで、物欲レーダーが解決策を探索。マルチメディアカードに直接書き込める別の手段を導入すればいいのだ。それが、マルチメディアマード対応のPCMCIAカード。これであっという間、とはいかない(そりゃ32MBのファイル転送ですものなあ)が、まあ許せるレベルにはなった。

「3.32MBではちょっとしか入らない」はまあ1.に比べれば許せるレベルなのだが、同じ曲を何度もきくのはちょっとなあ。せめて通勤の50分は持つようにしたい。

手としては

  • 新しいメモリを買う
  • MP3の圧縮率を変える

新しいメモリは32MBより大きいのがまだでていない。64MBとか128MBとかが計画されているが、発売までまだ間があるというところ。圧縮率を変えるのは結構手間がかかりそうだが、音質を気にしなくなってきた今日この頃、結構いい手段かもしれない。

「4.運動での利用には最適」は、最軽量がものをいっている。ジムやジョギングのときに市販のベルトを腕につけて、付属のベルトクリップでとめている。音飛びやゆらぎがないというのがソリッドオーディオの特徴だ。

 

「5.ソフトを作れば「毎朝ランダムジュークボックス」になる」はまだ達成してないのだが、以下のようなことができるソフトが欲しい(自分で作るというのもありだ)

  • マルチメディアマード対応のPCMCIAカードをPCにセットしておく。
  • タイマー起動にて、「ランダムジュークボックス」ソフトが起動され、ライブラリの中からランダムに曲を抽出する。
  • ライブラリは低サイズのMP3ファイルが格納されていて、抽出されたリストにしたがって、PCMCIAカード経由でマルティメディアカードに自動転送される。
  • 朝、出発前にマリチメディアカードをPCMCIAカードから抜き出し、HyperHideに挿入して、ダウンロードされた音楽を楽しむ。

これならば、転送に時間がかかるのも気にならない。さらに毎日違った曲が楽しめる。パソコンならではの音楽の楽しみ方である。

このライブラリというのが、まさぞうの「感動をデジタルで記録する」というのにベストマッチする。1T(テラ)バイトぐらいのHDDに、いっぱいのFavorite Songたち。それがいろんな見方でまとめられたオリジナルアルバムとして自動生成される。うーん、なんてすばらしい環境なのでしょう。

まずは手始めにソフトでも作ることにしますかあ!

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